それでは次に、オークション会場での中古車両の流れを順にご説明いたします。
必ず「出品票」(車名・グレード・年式・色・走行距離・車検年月日・出品店からの必要事項記入項目)にもれなく記入し、車内ダッシュボード上に置きます。出品票に記入漏れやミスがあった場合には、後々クレームになることもあります。
搬入された中古車は、オークション会場の検査員によって車両検査されます。車両の修復歴・走行距離改竄の有無・汚れやキズの確認・エンジン・電装備等の各機能のチェックを行い、その結果を出品票に追記し、出品票の完成となります。これが最終的な出品票(=検査票)となり、購入希望の業者が、車両を判断する材料となります。
出品票が完成した車両は、すべて出品番号で管理されます。どのブロック(例:事故車ブロック、ワンオーナーブロックなど)で何番目に出品するかを決める順番付けが行われます。出品番号が決定すると、出品データ用に撮影された後、オークション会場の決められた出品車スペースに移動されます。
実際にオークションが開催される前に、購入希望業者は実際の車両を下見することができます。自由にエンジンをかけたり(ただし、実際に走行することはできません。) 、電装品を動かしたりして、状態を確認することができます。また、コンピューター端末からも出品票や車両の前後写真を見ることができます。
出品者は車両の「スタート価格」と「売却希望価格」をオークション会場の担当者に伝えておきます。購入希望業者にはこの希望売却価格は分かりません。購入希望業者はオークション(セリ)が始まったら、その状況を専用の端末画面で確認しながら、入札ボタンを押します。ボタンを1回押すごとに3000円や5000円単位で価格を上げていきます。そして出品者側の設定した売却希望価格以上になると、最後に入札ボタンを押した業者がその車両を購入できます。
もし、売却希望価格にまで入札が達しない場合は、売却されず、出品者は再度オークションに出品するかどうかを決めます。
落札された車両は、各会場の規定に則って、出品者は車両の名義変更用の書類を提出し、車両代金を受け取ります。落札した購入希望業者は車両代金を支払い、車両と名義変更の書類を受け取ります。車両に不具合があった場合は、規定のクレーム期間中に会場に「クレーム申請」を提出し、内容によっては減額やキャンセル返品などの措置が取られる場合もあります。期間内に名義変更を完了し、その車両のオークション手続きは完了となります。